肩の痛みについて
長引く肩の痛みや不快感は
骨や関節の疾患が
原因かもしれません
現代人の多くは肩こりに悩んでいるとされ、肩に痛みや不快感があっても、マッサージなどで済ませようとする方が少なくありません。しかし、一時的に痛みが改善されても、再び症状に悩まされるなど不快な状態が長引くことがあります。肩の痛みの原因には、肩こりのほか、頚椎(首の骨)や肩関節の疾患の可能性があります。原因により対処法は異なるので、自己判断せずに医師に相談されることをおすすめします。
症状
- 肩こりがひどい
- 頭痛がひどい
- 肩が上がらない
- 肩の痛みで目が覚める
- 痛みで腕が回せない
- 高い場所のものが取れない
- 腕にしびれがある
- 無理に腕を上げるとゴリゴリ音がする
など
代表的な疾患
- 肩こり
- 石灰沈着性腱板炎
- 肩関節周囲炎
- 変形性肩関節症
- むちうち症
- 頚椎捻挫
など
ご相談の多い疾患
肩こり
経験したことのない人がいないくらい、肩こりは一般的な症状です。パソコンを使ったデスクワークなど長時間にわたる同じ姿勢の連続や、いつも同じ側でバッグを持つなど肩や首、背中に負担がかかる生活習慣などにより、筋肉の血流が不足して起こります。ひどくなると頭痛を伴うこともあります。
代表的な疾患
- 肩関節周囲炎(五十肩)
- 50代に多いことから「五十肩」とも呼ばれています。加齢に伴い、肩関節の骨や軟骨、靱帯などが劣化して肩関節の周囲に炎症が起こり、痛みや肩が上がらないといった症状が現れます。初期段階には痛みで眠れないことがあるほか、放置すると組織が固まって、肩の動きが制限されるおそれもあります。
- むち打ち症
- 交通事故やスポーツ中の事故などにより、首が強いダメージを受けることで起こるさまざまな症状の総称です。
首や肩の痛みのほか、頭痛やめまい、耳鳴りなどを伴うこともあります。強い衝撃を受けた際に、首がむちのようにしなることからこの名がつけられました。
- 頚椎捻挫
- かつては「むち打ち損傷」と呼ばれていた状態です。最も多い捻挫型は、頚椎(首の骨)の損傷がなく、首や肩の痛みや動かしづらさが主な症状です。一方、頚椎の神経がダメージを受けている神経根型、脊髄に損傷が及んでいる脊髄型などもあります。
- 頚椎症からくる肩の痛み
- 頚椎(首の骨)から出ている神経は、頚神経と呼ばれます。
加齢などによる頚椎の変形や椎間板ヘルニアによってこの頚神経が圧迫されると、首のほか肩にも痛みが現れることが少なくありません。筋肉の緊張が強くなると、肩こりのような症状を伴うケースもあります。